文学_芥川龍之介『羅生門』のあらすじ

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面白さ


芥川龍之介は短編が非常に有名ですね。

一方で長編はあまり注目されなかったことは本人も気にしていたみたいです…。

そんな短編小説の代表作の1つである『羅生門』

下人の心情の変化と老婆の比喩が面白いなと思いました。

登場人物

羅生門では2人が登場します。

下人…仕事をクビになった男
老婆…羅生門の上におったおばあちゃん

あらすじ

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舞台は平安時代の京都。

平安時代という名に反して、地震や家事や飢饉の災いだらけでした。

そんな災いの中心に佇んでいるのが羅生門です。

当時の羅生門は古くなり劣化が進んでいたのですが、修理をする余裕がありありませんでした。

そのため、狐や狸が棲み、ついでは泥棒が住むようになり、なんと死体を放置する場所に成り果てていました。

ちなみに、羅城門という名で実際にあった門です。

雨宿りする下人

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そんな羅生門で下人は雨宿りしていました。

下人は仕事がクビになり行く宛がなく、途方に暮れていました。

明日のご飯どうしよ…餓死してしまうとずっと考え事をしていました。

「もう泥棒になるしかない…。でも勇気がない。」とずっと葛藤していました。

とりあえず、雨風をしのげて人目にかからない場所で一晩寝ようとします。

そこで思いついたのが門の上でした。

門の上に登って屋根裏?のような空間で寝ようと考えます。

しかし、そこには大量の死体が遺棄されている場所でした。

下人はとりあえず門に登ります。

門の上に人がいる…

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誰もいないはずの門の上で火が灯っていました。

誰かがいると思った下人は、おそるおそる覗きます。

すると、死体だらけの中、猿のような老婆が火を灯しながら何かしていました。

下人は臭いも忘れるほどの、恐怖と好奇心に襲われます。

猿のような老婆を観察していると、老婆は死体の髪の毛を抜きます。


この瞬間、下人は恐怖が消えて憎悪が出てきます。

(死体を蹴飛ばす、いや死体の髪の毛を抜くなんて、死んでからハゲにさせたいのか…とにかく、このババア倫理観ぶっ壊れてる…!)

と、でも思ったのでしょうか。

老婆と対峙

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この時の下人は、すべての悪に対する反感を抱いていました。

数分前に考えていた泥棒になろうかという問いに対しては、必ず否定していたことでしょう。

そんな憎悪を持ったまま、老婆に一気に詰め寄ります。

老婆は驚き、骨と皮のニワトリのような手足をばたつかせます。

ちなみに、下人は太刀を持っていたので脅し道具として使っています。


その驚きようから、この老婆の生死はオレが握っている!と今度は満足感を得て老婆を見下します。

(生殺与奪の権を握っている状態ですね)

下人は問い詰めます。

老婆は肉食鳥のような眼で、カラスの鳴き声

「この髪の毛でカツラにしようとしてた」と言います。

(この老婆…実は、ハゲの味方か…?)


それを聞いた下人は、回答が平凡すぎて失望しました。


その一方で、今度は憎悪と侮蔑が生まれてきました。

泥棒になる勇気を持つ

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おばあちゃんは次はヒキガエルのような声で、
「髪の毛を抜いてた女は、生前干した蛇を干した魚と嘘
生きるための嘘やから悪くない!」と言い放ちます。


それを聞いた下人は勇気が生まれます。

それは、老婆を捕らえたときの勇気ではなく、泥棒になる勇気でした。

下人は老婆の着物を剥いで逃げ去ります。

「おれも餓死するから。」と言い残して。

その後、下人の行方は誰も知らない。

解釈

『羅生門』は、今昔物語集という昔の話をアレンジした作品です。

芥川龍之介は、人間の生きるためなら許されるというエゴイズムを描いたのでしょう。

死体の女は、生きるために、蛇を売っていました。
老婆は、生きるために、カツラを売っていました。
下人は、生きるために、服を売りにいきました。(はず)


また、下人の心情にも注目です。

迷い→老婆への憎悪→満足→憎悪→泥棒になりました。

きっかけがあれば、移ろいやすい下人の心情は、人間の心情を表していそうですね。

また、上記のあらすじでは触れませんでしたが、ニキビをいじるシーンが何度か出てきます。

このニキビは何を表しているのか?

みなさんで解釈してみると面白いかと思いました。

みなさんも善と思っていたことが、きっかけがあればすぐに泥棒になるのかもしれません。

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